「その他の高次脳機能障害情報」に関するお役立ち情報
給与所得者における高次脳機能障害の注意点
1 賞与減額分の請求もお忘れなく
交通事故によって高次脳機能障害になると、入院が長期化したり、退院後も通院してリハビリを続ける等して、復職まで長期間の休業を余儀なくされることがあります。
休業するにあたり、有給休暇を使ったり、欠勤して給与が減額された場合、休業損害証明書を勤務先に作成してもらい、休業損害を請求することができます。
また、長期間休業すると、その期間を対象とした賞与を減額されることも多く、賞与減額分の休業損害も請求することができます。
休業損害証明書は、賞与減額に関する記入欄がないため、賞与減額分の休業損害を請求するためには、勤務先に賞与減額証明書も作成してもらう必要があります。
事故の加害者側の保険会社に、休業損害証明書と併せて賞与減額証明書も送付するよう、依頼しましょう。
2 障害を見過ごさないようご注意ください
高次脳機能障害は、外見上は障害が目立たず、精神・心理面での障害が中心となるため、周囲から理解されにくく、医師、介護者、家族にも見過ごされやすい障害といわれています。
高次脳機能障害の典型的な症状は、認知障害、行動障害、人格変化です。
認知障害とは、記憶障害(新しいことを覚えられない)、注意力・集中力障害(気が散りやすい)、遂行機能障害(複数のことを段取り良く進めることができない、計画をたてて実行することができない)等の症状です。
行動障害とは、職場や社会のマナーやルールを守ることができない、周囲の状況に合わせた行動ができない、行動を抑制できない、こだわりが強く予定外のことに対応できない等の症状です。
人格変化とは、事故前の被害者を知る家族や友人等が「事故前と比べて人が変わった」と感じるような人格・性格の変化です。
例えば、人付き合いが悪くなる、自発的に行動しない、わがままになる、怒りっぽくなる、感情が変わりやすい、不機嫌な態度や攻撃的な言動が増える等の変化です。
被害者本人は、自分の障害を十分に認識することができず、症状の存在を否定することも少なくありません。
高次脳機能障害は、医師の診察時や入院中より、家庭での日常生活、特に、職場、学校、買い物等、社会活動の場で出現しやすいといわれています。
そこで、高次脳機能障害が疑われる被害者のご家族は、被害者の職場の同僚や上司から、職場における稼働状況、対人関係等の変化についてお尋ねになるとよいと思います。
3 労働能力喪失の程度にご注意ください
高次脳機能障害の後遺障害等級は、障害による労務の支障の程度に応じて6つの等級に分類されます。
障害のために終身仕事に就くことができなくなると、1級・2級・3級、「特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの」は5級、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」は7級、「服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」は9級です。
適切な後遺障害等級が認定されるためには、高次脳機能障害により事故当時の仕事を続けることができるか、同じ勤務先の他の業務であれば遂行することができるか、遂行可能な業務の具体的内容等を見極める必要があります。
認知機能障害(特に知能低下や記憶障害)が就労能力を低下させることは明白です。
また、神経心理学的検査の結果、知能指数が正常範囲であっても、行動障害・人格変化によって、職場への適応能力が欠如し、意思疎通や対人関係の形成等、社会活動に支障が生じていれば、労働能力を喪失すると考えられます。
そこで、高次脳機能障害が疑われる被害者のご家族は、適切な後遺障害等級を獲得するためにも、被害者の職場の同僚や上司から、職場における稼働状況、対人関係等の変化、配置転換の要否と可否、配置転換先の業務内容等についてお尋ねになるとよいと思います。
4 減収がない場合と逸失利益
高次脳機能障害により後遺障害等級が認定されても、減収がない場合には、加害者側の保険会社が後遺障害逸失利益を認めないことがあります。
しかし、事故前より軽易な業務への配置転換、職場の同僚や上司の助力等によって減収を免れている場合、今後、昇給・昇格が遅れたり、退職を余儀なくされたりするおそれがあることを主張立証すると、後遺障害逸失利益が認められることがあります。
そこで、職場の上司や同僚の話を証拠化(陳述書の作成等)したり、業務内容の変化、賃金体系等を説明するための書類(配置転換命令、就業規則、賃金規程等)を勤務先から取得したりする等の工夫が必要です。
5 給与所得者の高次脳機能障害のご相談
高次脳機能障害は、非常に難解な分野であり、適切に対応するためには多くの専門的知識が必要になります。
当法人には、交通事故・後遺障害に強い弁護士が多数在籍するのみならず、損害保険料率算出機構で高次脳機能障害の後遺障害等級認定業務に携わった経験をもつスタッフが在籍し、高次脳機能障害の解決実績が豊富です。
高次脳機能障害でお悩みの給与所得者の方は、お気軽に当法人にご相談ください。
高齢者における高次脳機能障害の注意点 主婦における高次脳機能障害の注意点



















