交通事故による『高次脳機能障害』は弁護士法人心まで

「その他の高次脳機能障害情報」に関するQ&A

高次脳機能障害の症状にはどんなものがありますか?

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2022年2月22日

1 注意障害

物事に集中できないことや周囲に注意を向けることができないなど注意障害が生じることがあります。

たとえば、事故前は素早く反応していた方が、事故後にぼーっとするようになるなど注意散漫になった場合や、事故前は長時間仕事に集中できていた方が、事故後には短時間しか集中できなくなったなどの症状が挙げられます。

2 記憶障害

思い出せないことや新しいことを覚えることができないなど記憶障害が生じることがあります。

たとえば、自分や家族の名前を思い出せないことや、事故後新しく出会った医師や看護師の名前は覚えられないなどが挙げられます。

3 遂行機能障害

計画を立てることができない、計画通りに物事を進めることができない、二つの物事を同時並行で行うことができなくなったなど遂行機能障害が生じることがあります。

たとえば、事故後、何かを始めるときに具体的な締め切り設定できないことや、計画を立てているにもかかわらず、実際に始めると気が向いた順で作業を行ってしまうことなどが挙げられます。

4 社会的行動障害

意欲の低下、感情のコントロールができない、コミュニケーションがうまく取れない、など社会的行動障害が生じることがあります。

何事にも意欲が持てず、一日中ぼーっとして過ごすことや、些細なことで怒りを爆発させてしまうこと、急な話題転換に対応ができないなどが挙げられます。

5 主治医に症状をしっかりと伝えるべき

このように、高次脳機能障害の症状は多岐にわたり、医師であっても、症状を適切に把握することは容易ではありません。

症状が主治医に適切に伝えられなかった結果、適切な治療や賠償を受けられないこともありますので、症状はしっかりと主治医に伝えることが大切です。

特に、医師は、事故前の被害者の日常生活について、知らないことが一般的ですので、事故前と事故後の日常生活の変化についてはしっかりと主治医に伝えることが大切です。

弁護士紹介へ

スタッフ紹介へ