交通事故による『高次脳機能障害』は弁護士法人心まで

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高次脳機能障害で被害者本人が示談交渉できない場合はどうすればいいですか?

  • 文責:弁護士 森田清則
  • 最終更新日:2026年1月28日

1 高次脳機能障害で被害者本人が示談交渉できない場合

被害者と加害者が有効に示談するためには、法律上、意思能力(自分の行為の結果を弁識し、判断できる能力のことです。)が必要とされています。

ところが、交通事故により、重度の高次脳機能障害等級が認定された場合、加害者側の保険会社が、被害者の判断能力が不十分であることを理由に、示談交渉に応じないと主張することがあります。

そのような場合は、成年後見制度を利用して、成年後見人、保佐人等が、被害者本人に代わって、加害者側と示談交渉することができます。

2 成年後見制度とは何か

成年後見制度とは、高次脳機能障害等によって物事を判断する能力が不十分な人を援助するために、家庭裁判所が成年後見人等を選任する制度です。

判断能力の程度によって援助の内容が異なり、後見(判断能力を常に欠いている状態)、保佐(判断能力が著しく不十分な状態)、補助(判断能力が不十分な状態)の3つの類型があります。

3 高次脳機能障害等の等級によって後見・補佐・補助が決まるのか

高次脳機能障害の等級は、症状の内容や程度によって、1級1号、2級1号、3級3号、5級2号、7級4号、9級10号など、細かく分かれています。

1級であれば後見に付し、9級であれば補助に付すなどと一義的に決まっているわけではなく、医師の診断書等、当該被害者の個別具体的な事情を参照して判断されます。

目安としては、1級(神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの)または2級(神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの)が認定された場合は、後見開始の審判となることが多く、5級(神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの)程度であれば、補佐や補助開始の審判となることも少なくありません。

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