「高次脳機能障害の損害賠償金(示談金)」に関するお役立ち情報
高次脳機能障害による第9級の後遺障害認定を受けた場合の後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益
1 後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益
後遺障害等級が認定されると、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求することができます。
後遺障害慰謝料は、後遺障害が残ったために被る精神的苦痛に対する賠償金です。
後遺障害逸失利益は、後遺障害が無かったならば得られたであろう収入等の利益を失ったことに対する賠償金です。
2 高次脳機能障害による第9級の後遺障害慰謝料
⑴ 弁護士基準・裁判基準
弁護士は、高次脳機能障害により第9級の後遺障害等級を認定されると、赤い本(公益社団法人日弁連交通事故相談センター東京支部発行の「民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準」)を参照し、後遺障害慰謝料として690万円を請求します。
赤い本の金額は、一般的な目安であって、事故態様、高次脳機能障害の内容等により増減されることがあります。
⑵ 自賠責基準
自賠責保険会社は、高次脳機能障害により第9級の後遺障害を認定すると、後遺障害慰謝料として249万円(令和2年4月1日以降に発生した交通事故の場合)を支払います。
⑶ 任意保険会社基準
保険会社は、被害者が弁護士に依頼していない場合には、自賠責基準の金額で提案することが少なくありません。
しかしながら、前記のとおり、一般的な目安とされる弁護士基準・裁判基準による後遺障害慰謝料は、690万円であるため、自賠責基準と比べて2倍以上の金額差があります。
示談書の取り交わしが完了した場合には、基本的に、示談金額を争うことができなくなりますので、示談が成立する前に弁護士に相談することが大切です。
3 高次脳機能障害による第9級の後遺障害逸失利益
後遺障害逸失利益は、一時金賠償の場合には、一般的に、基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数で計算します。
高次脳機能障害第9級10号の認定基準は、「神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」です。
補足すると、「一般就労を維持できるが、問題解決能力などに障害が残り、作業効率や作業維持力などに問題があるもの」が該当します。
高次脳機能障害による第9級に該当する場合、一般的に、35%の労働能力を喪失すると考えられています。
また、高次脳機能障害による症状は、症状固定と判断されると、将来的に回復することは期待できないため、労働能力喪失期間は、一般的な稼働可能年齢と考えられる67歳までです。
たとえば、令和2年4月1日以降に発生した事故で、事故前年度の給与額が700万円の給与所得者、後遺障害等級第9級、症状固定時の年齢43歳の方の場合、一般的には、700万円×35%(後遺障害等級第9級相当の労働能力喪失率)×労働能力喪失期間24年(就労可能年数67年-症状固定時の年齢43歳)に対応するライプニッツ係数16.9355(なお、令和2年3月31日以前の事故の場合、基本的に、24年に対応するライプニッツ係数は13.7986になります。)=4149万1975円になります(事案の内容等によって金額が変わる場合はあります)。
4 高次脳機能障害でお悩みの方は
高次脳機能障害はちょっとした症状の程度によって後遺障害の等級が変わり得る難解な分野の一つです。
当法人では後遺障害に詳しい弁護士が多数在籍しております。
交通事故に注力しておりますので、高次脳機能障害でお悩みの方は、お気軽に、当法人にご相談ください。
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